退職金の受け取り方に損得はあるのか?
(日経電子版ライフスタイルより)
最近退職金をどう受け取るべきかという相談増えてきています。
退職はライフスタイルが大きく変わり収支のバランスも大きく変わるタイミング。
このタイミングで老後の生活のために資産運用を始める人は多いです。
そんな中で【退職金】をどう受け取ると得なんですか??という質問もあると思います。
【得】という考え方は難しく【何に重きを置くか】が大切と考えます。
多くの方は税金や収入などの面でいかに多くもらえますか?の意味合いが多いので一般的な考え方を参考までに記事にしてみます。
そもそも退職金の受け取り方には3つパターンがある
1️⃣一括受取
2️⃣年金受取
3️⃣一括➕年金受取
一般的には一時受け取りが税制上は有利と考えられるケースが多い
一時金は原則、税法上の退職所得に分類され、特別な控除の制度が設けられています。
退職金には賃金の後払い、老後資金といった性質があり、他の所得と比べて相対的に税負担を軽減するための税制上の措置があります。
【退職所得控除】と呼ばれる控除です。
この時期年末調整で保険料控除とか聞きませんか?退職所得控除は一般的には控除の中でも最も金額が大きい控除と言われてます。
退職所得控除と呼ばれる非課税枠は勤続年数が長いほど控除される金額は大きくなります。
例えば、大学卒業後60歳まで38年間勤務した場合、約2060万円までが非課税枠です!
控除を超えた分の半額が課税対象となります!
イメージ3,000万円の退職金で2060万の退職所得控除の場合
(3000ー2060)÷2=470万円
470万円に対して一定の税率がかけられて税金額が決まります。
しかも退職所得は分離課税といって、他の所得と分けて税率が決まる。
他に収入があっても、税率に影響を与えることはないのです!
一方年金形式受け取った場合は雑所得となります。
この場合も公的年金等控除という非課税枠がありますがほかの公的年金などと合算するため、控除の枠を超えやすいと日経記事には書かれています。
控除額は対象となる年金などの合計金額や、65歳未満か以上かで異なるので一概には言えない。当然毎年の年収が増えれば社会保険料にも影響してきます。
税制上は得か損かという考え方は他の収入・家族の状況によって変わりますので社労士等に相談するのが一番です。
しかし一般的なサラリーマンであれば退職所得控除を活用して一括で受け取る方も多いと思います。
ただ個人的には受け取った後が大事かなとは思います。
大きなお金を預金口座に入れておくのは怖いし効率的に使わないと老後資金が枯渇する可能性もあります。
ファイナルプランナーや金融機関に総合的なアドバイスを聞きに行くのが大切だと思います。